【調査関係】産業競争力会議の動きについて

 交通労連・調査部長の金子です。

今後の雇用政策等を考えるうえで、先日、規制改革会議の議論内容について述べさせていただきましたが、今回は、日本経済再生本部(本部長=安倍総理)に設けられている産業競争力会議(議長=安倍総理)での議論について述べさせていただきます。

 

 産業競争力会議では7つのテーマ別会合のうち、3月15日の第4回会合では「①産業の新陳代謝の促進」と「②人材力強化・雇用制度改革」の2つを取り上げて、総括的な議論がされました。

 各テーマ別会合の主査から提言が行われ、

 ①では我が国の産業構造の問題点として、

「同一業界で過剰なプレーヤーによる国内過当競争(消耗戦)」

「安易な敗者復活(ゾンビ企業の滞留)で自由競争が阻害」

「低い資本効率経営に寛容な社会・経営者・投資家」

「雇用問題による制約が大(雇用維持目的だけの不採算事業継続)」などを挙げ、

労働市場の改革に関して、

  • 円滑な労働シフトへのセーフティネット
    ※ 雇用維持(雇用調整助成金)から成長分野への雇用シフトに。
    ※ 職業訓練の充実により専門性、技術スキル能力の向上を図る。
  • 解雇規制のルール明確化
  • 労働者派遣制度の見直しと弾力的運用
  • 高度外国人材の積極的受け入れ

に言及しています。

 

 ②では「現状では大企業が人材を抱え込み、『人材の過剰在庫』が顕在化している。大企業で活躍の機会を得られなくても、他の会社に移動すれば活躍できるという人材も少なからずいるはず」だとし、「現行規制の下で企業は、雇用調整に関して『数量調整』よりも『価格調整』(賃金の抑制・低下と非正規雇用の活用)に頼らざるを得なかった。より雇用しやすく、かつ能力はあり自らの意志で積極的に動く人を後押しする政策を進めるべき」

との認識の下で、雇用制度改革として、

・雇用維持型の解雇ルールを世界標準の労働移動型ルールに転換するため、再就職支援金、最終的な金銭解決を含め、解雇の手続きを労働契約法で明確に規定する

  • 雇用維持を目的とした現行の雇用調整助成金を基本的に廃止し、その財源をもって、職業訓練バウチャー、民間アウトプレースメント会社等の活用助成など、人材移動を支援する制度に切り替える
  • ハローワークの持つ求人情報や各種助成金を民間開放して、紹介・訓練・カウンセリング、アウトプレースメントなどを一体的・効果的に提供できる仕組みを作る

などが提起されています。

 

 議論を受けて、安倍総理は「今後5年間を、産業再編や事業再構築等を進める『緊急構造改革期間』と位置づけて、円滑な労働移動を進める等の政策パッケージを策定する」旨を表明し、

「雇用支援策を雇用維持型から労働移動支援型へ大きくシフトさせること」

「民間の人材紹介サービスを最大限活用していくこと」

「多様な働き方を実現するため、正社員と非正規社員への二極化を解消し、勤務地や職種等を限定した多様な正社員のモデルを確立していくこと」

などに言及しています。

 

配布資料はこちらからご確認ください。

 

安倍総理の発言要旨はこちら

 

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