【ハイタク関係】タクシー事業適正化・活性化特別措置法が改正されました

2013年3月のハイタクフォーラム総決起集会
2013年3月のハイタクフォーラム総決起集会

 2013年11月20日に行き過ぎた規制緩和を改善するための「タクシー事業適正化・活性化措置法」を改正する法案が衆議院本会議で可決、成立しました。

 

 小泉政権下で行われた規制緩和により、年収200万円を下回るなど、最低限の生活も困難な労働条件を強いられるハイタク労働者や供給過剰な環境、一部企業による働く人を無視した過当競争など、ハイタク産業は疲弊してきました。

 

 交通労連は全自交労連・私鉄総連とともに結成しているハイタクフォーラムを中心として、この劣悪な環境を改善し、労働者の労働条件の改善や消費者の安全性の向上を目指し、事業者ととも足並みを揃えて法改正を訴え、この度、一部不安点や今後の課題は残しつつも一定の成果を挙げることが出来ました。

 

<交通労連ハイタク部会・事務局長談話>

 2009年10月の「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法」(タクシー事業適正化・活性化特別措置法)の施行から4年が経過しました。

 施行以降の台当たりの営業収入が一部地域とはいえ微増となったことは、受給の適正台数の若干ではあるが近づき、特定地域では減車による効果が少なからずあったことを証明しています。

 しかし、規制緩和によって極限まで悪化したハイタク労働者の年収は30年前の水準に逆戻りしており、法の趣旨であった労働条件の回復、改善にはほど遠い現状が続いています。

 本改正法では、ハイタク産業でおこなっている現状の問題点、すなわち特定地域の減車はあくまでも自主的なものという弱点の克服と、特定地域及び準特定地域では公定幅運賃になったことによって下限割れ運賃が解消されることとなりました。

 われわれとしては、労働条件の改善・向上の部分で不安の残るところではありますが、ハイタク労働者もふくめ業界の適正化・活性化のために自己犠牲を払ってきた者が損をし、自己本位な者が得をするという決定的な不備を克服するということにおいては、大きな意味を持つ改正法であると思っています。

 あくまでも、公平なルールの中で利用者利便やサービスでの競争を促し、ハイタク労働者の労働条件の向上と輸送の安全を両輪とした上で、事業者も適正な利益を得るようにしなければなりません。

 来年の消費税増税を目前に控え、今臨時国会で改正法の成立をみたことは、われわれ労働組合がハイタク規制緩和の見直し、政策転換を訴え運動をしてきたことにより実現が出来ました。

 しかしハイタク産業で生計を立てられる賃金・労働条件の抜本的改善はこれからであり、今後も全組合員が力を合わせ、幅広い仲間と連帯し運動を展開していく決意です。

 

⇒「新着情報」へ戻る