トラック部会第20回中央労使懇談会を開きました

労使で知恵を出し合う

 交通労連トラック部会は7月21~22日の日程で、トラック運輸産業のあるべき方向及び当面する諸課題について、労使で意見交換を行うことを目的に「第20回中央労使懇談会」を千葉県成田市の「ホテル日航成田」で開きました。

 懇談会には、全国から労使51人が参加し、厚生労働省から湯川監督官及び永野専門官を講師に迎えて講演を受けるとともに、部会産業政策などを報告した後、参加した各社から高齢者及び女性労働力の活用に向けた取り組みについて紹介をいただき、全体で意見交換を行いました。

厚生労働省から講演を受ける

 懇談会前に、厚生労働省労働基準局の湯川中央労働基準監察監督官から、「労働基準法違反の監督事例について」をテーマに講演をいただき、労働基準監督機関による監督指導事例の紹介および改善基準告示の遵守に向けた対応策について説明を受けたました。

 その後、同局の永野副主任中央安全専門官から「交通労働災害防止のためのガイドライン」について説明をいただき、労働災害発生のメカニズムについて学ぶとともに、災害を防止するための管理体制や教育、健康管理について学び、労使で交通労働災害の防止に向けた取り組みを徹底することを再認識しました。。

女性の活用に対して、各社から事例を紹介

 続いて、労使との懇談にうつり、主催者を代表して座長の山口中央執行委員長があいさつに立ち、「トラック部会の中央労使懇談会は今年で二十回目になる。ご多忙の中、多くの労使が参加いただいたことに感謝を申し上げるとともに、開催にご尽力いただいた関東地方総支部の各加盟組合や企業にお礼を申し上げたい」と述べた後、「今回ご提示する産業政策については、十月に厚生労働省や国土交通省、警察庁へ要請を行う予定である。一つの企業や単組では実現の難しい政策を交通労連で取りまとめ、毎年要請を行っている。企業側の立場でも是非意見をいただきたい」と積極的な意見を求めました。

 次いで、企業側を代表して日本梱包運輸倉庫㈱の代表取締役の大岡専務があいさつに立ち、「冒頭の講演で改善基準告示違反や交通労働災害について話があったが、行政は分析に基づく対応が多いなというのが率直な感想であり、それだけに実業を行っている企業や団体は机上の論理ではなく現場の意見を正しく吸い上げて、訴えていくことが重要だと感じた。将来の労働力人口の減少を鑑みると、今回の議論のテーマにある高齢者や女性の活用がますます重要になってくる。労働集約型の最たる産業であるトラック産業は、地に着いた現場の意見から必要な施策を国に訴えていかなくてはならない。一方で中央と地方行政の動きの速度差についても考えていかなくてはならない」と講演から感じた印象及び現場の意見の重要性を改めて訴えた後、懇談会での意見交換について触れ、「意見交換で紹介された内容は、是非、各社で水平展開していただきたい。次の活動に繋がるための懇談になるよう意見を出し合いたい」と述べました。

 続いて、トラック部会の貫事務局長から部会の産業政策と取り巻く諸課題について、政策要求の内容を交えながら説明しました。

 引き続き、「高齢者および女性労働力の活用に向けた各社の取り組み」について意見交換を行った。
 まず、貫事務局長から、「労働力不足が深刻化している中で、女性活躍推進法の成立や女性ドライバーの積極的な活用を目的としたトラガールの促進プロジェクトなど、国の動きが活発化している。現在、各社で女性ドライバーの活用についてどのように取り組まれているのか。また、厚生年金の支給開始年齢の引き上げに伴い、高齢者の継続雇用や定年年齢の引き上げなどを行っていると思われるが、今後どのような展開を考えているのかもお聞かせいただきたい」と問題提起と意見交換の目的を説明した後、各社より取り組みについて紹介いただきました。

 女性労働力の活用についての取り組みでは、「会社内で女性をメンバーに加えて、女性活躍のワーキンググループの発足を現在検討している」「単純に女性を増やせと言っても難しく、働ける場所や環境を確保・整備していかないといけない」「育児や出産によるブランクをどう補っていくかの問題もある」「女性の管理職を増やしていく取り組みを行っている」「例えば中国では、現場を仕切っている人材は女性が多い。女性の長所を活かした活躍の場を考え、さらに広げていかなくてはならないと思っている」「現在は女性ドライバーが社内に数名しかいない。増やしていくために採用を工夫しているが、応募がないのが現実だ」など、さまざまな施策に取り組んではいるが、女性ドライバーの採用については道半ばであることが報告されました。

 高齢者については、「年金支給年齢が引き上がっていく中で会社としては、年金受給まで継続して雇用することは必要と考えている。一方で若い時と比較し、一年一年体力は低下していく中で、生産性の問題とも絡み、経営者としては判断が難しい場合もある」「健康状態には個人差があり、一律に雇用を継続していくのは難しい」「六十五歳まで継続雇用を行っているが、健康状態の判断をどのような方法で行うのかが検討課題になっている。現状では体力的にドライバーは難しくても、その他の業務に従事できる場合は継続して雇用している」など、働く意欲があれば高齢者も継続して働いてもらいたいが健康状態は個人差があり、判断基準が難しいのが各社の共通した課題であることが報告され、今後も労使で知恵を出し合いっていくことを確認しました。

 続いて、2017年度海外物流視察について、今年度は海外の政情を考慮し、中止としたが、次年度については開催に向けて検討していきたいと報告がありました。

 また、次年度の労使懇については、幹事企業となる中越運送㈱と相談しながら開催場所や時期などを検討していくことを確認し、成功裏に終了しました。

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