自家用車活用事業に関する労働者の保護について要請しました

(6/28更新 関連情報を追加しました)

 交通労連は6月10日、本年4月から始まった「自家用車活用事業」(日本型ライドシェア)に対して、緊急に国土交通大臣および厚生労働大臣に対して「自家用車活用事業に関する労働者の保護」についての要請を行いました。

 

 この要請には労連から織田中央執行委員長、小川副執行委員長(政策委員長)、各部会事務局長、そして鎌田政策部長が出席。国土交通省からは水嶋審議官、厚生労働省からは三浦政務官にそれぞれ応対いただきました。なお、国交大臣要請には田村まみ参議院議員、厚労大臣要請には川合参議院議員が帯同しました。
 

 国土交通大臣要請では冒頭、織田中央執行委員長が挨拶に立ち、「交通労連の組織を挙げて公共交通をめぐる課題解決にしっかりと当たっていきたいと考えている。一方で現在、ライドシェアの推進派の方々が進めている全面的なライドシェアの解禁、無制限なライドシェアの解禁ではそうした課題の解決には至らないと考えている」と述べました。

 

 次いで、ハイタク部会の小川部会長が今回の要請内容について説明。「まずは本来予定されていた6月からの全面解禁について、斉藤大臣をはじめ国交省の皆さん、関係者の皆さんが本当にご尽力をいただいて、 期間を設けず慎重に議論を進めていくことになったことに対し、労働者を代表して感謝を申し上げたい。1番の問題は、プラットフォーマーにも解放するというところで、交通安全、労働者保護の観点から国の政策としてすることではないと考えている。今後も慎重な取り扱いをしていただきたい」と要請しました。

 

 引き続き、田村議員が、「プラットフォーマーが自由に参入できるということは、安全確保が脅かされるということを、もっと国民の人たちに知ってもらわないといけないと思っている。消費者に、それは自分たちの安全を脅かす問題になるということをどうやって届けるか、そこは是非、国土交通省の皆様にも知恵をいただきたいと思っているし、うまい方法はないか、私も一緒に考えさせていただきたい。そしてそれを後押しできるよう、国会でしっかり議論していく」と述べました。

 国土交通大臣への要請終了後、引き続き厚生労働省を訪れ、大臣要請を行いました。

 

 冒頭、織田中央執行委員長が挨拶したあと、川合議員は「移動困難者対策をどうにかしなければいけないが、ライドシェアのドライバーは当然、お客さんのいるところに集まることになるため移動困難者対策にはならず、効果がないということがひとつ。それともうひとつは、実はライドシェアドライバーを受け入れているタクシー事業者の方と話したが、応募は100名くらいあっても採用は1割程度で、理由は簡単で、適性の有無だということ。このような状況のなかで、拙速に全面解禁ということになると、これが交通インフラ問題の解消に繋がるとは言い切れないし、ちゃんとしたデータに基づいた慎重な検証が必要だというのが私自身の問題意識だ。そういったことも含めて、労働安全衛生ということも含めた観点から所管の厚生労働省ということで今回、提案の要請をさせていただいた。よろしくお願いしたい」と述べました。

 

 引き続き、ハイタク部会の小川部会長が、「事業の監督官庁は国交省であるが、われわれは労働問題だと思っている。この自家用車活用事業の労働者は副業として参加しているが、その労働時間の管理は大変である。そもそも交通運輸産は改善基準告示によって働き方、過重労働防止など、長年にわたって監督官庁の厚生労働省からの指導を受けてきたなかで、やっと今の事業で安全というものが確保されてきた。このような状況の中で、アルバイト的にプロでない方が参入し、本当に安全が担保できるのかどうか。法律を変えてでもタクシー事業者以外の民間の事業者、そして雇用によらない契約形態を望んでいる改革派の方もいるが、本当にそこが1番の問題だ。何故、それを望むのかといえば、労働者の人件費を1番のコストと考えている。仲介事業として、派遣業と一緒でその手数料だけで商売が成り立つという考え方を持っている方が推進していると感じている。そういう事業をやりたいという人たちの声で、全面解禁というのもが動き出していることが大きな問題だ。厚労省としても働き方という観点から慎重に検討いただきたい」と述べました。

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